【クラリネット】 ロングトーン練習の極意!初心者が10倍上手くなる
みなさんこんにちは。音楽楽しんでいますか。
突然ですが、みなさんはロングトーン練習はご存知でしょうか?おそらく、管楽器経験者に聴いたら全員知っていると答えるくらい大切な基礎練習の一つです。
このロングトーン練習ですが、普段練習する時どのようなことを意識して練習していますか。また、ロングトーン練習をする意味をご存知でしょうか。
練習の目的や意味を知ると知らないとでは、上達に大きく差が出ます。
今回は、管楽器奏者がこぞって練習するロングトーン練習についてお話したいと思います。
ロングトーン練習とは
ロングトーン練習とは、読んで字の如く音を長く伸ばす練習です。これだけ聞くと、初心者でも少し練習すればすぐにできるようになる、と思いがちです。
確かに、音を伸ばすだけなら初心の方でも少し練習すればできるようになります。ですが、ロングトーンの真髄は伸ばしている音にあります。
伸ばしている音は、どんな音色ですか?楽器は十分に響いていますか?音は揺れていませんか。
音程がぶら下がったり、上ずったりしていませんか?発音は汚くないですか?
気にしだしたらきりがないくらい、一つの音を出すためにいろいろと意識しなければなりません。
なぜロングトーン練習が大切なのか
ロングトーン練習をすることで、楽器を充分に響かせることができるようになります。ですが、中級者、上級者の方は別にロングトーン練習をしなくても、楽器を響かせることができるとお思ではありませんか。
確かに、‟ある程度楽器の扱いに慣れてきたら、ロングトーン練習に比重を大きく置かなくてもよい”と僕は考えます。ですが、それでもこの練習をする意味は大いにあります。
みなさんは曲を練習する時、できないところがあれば、そこをゆっくり練習すると思います。
リズム練習を繰り返し、指を柔軟にして難しいパッセージを自由に演奏できるようになるまで練習すると思います。
でもなぜゆっくり練習するのでしょうか?指が上手く動かないからですか?確かにそれもありますが、自分の音をしっかり聴くためではありませんか?
そうです。なぜロングトーン練習をするかというと、自分の音をよく聴くためです。
自分の音をよーく聴くことで、今の自分のコンディションがわかり、調子を整えることにも役立ちます。
ロングトーン練習は、できない曲をゆっくり練習することと同じ効果があります。自分の音を聴くことができないと、上手く演奏に繋げることができません。
ですので、ロングトーン練習を毛嫌いせず、自分の音をよく聴きながら練習してみてください。
初心者にロングトーン練習を推奨する理由
前述の通り、自分の音よく聴いて楽器を響かせることが大切なのですが、初心者にロングトーン練習を勧める一番の理由は、演奏するための呼吸を身に付けるためです。
クラリネットを演奏するのに、たくさんの息は必要ありません。といっても、管楽器を演奏するためには、充分な呼吸をして息をコントロールする必要があります。
管楽器の経験がない初心者は、呼吸が安定していない上に、音を出すのにも一苦労です。ロングトーン練習に積極的に取り組むことで、呼吸法、音色の安定だけでなく、自分の音を聴く訓練にもなります。
正しく音を出せるようになれば、自然と楽器の技術は向上します。まずはロングトーン練習を繰り返して、正しい呼吸と音をよく聴く癖を身に付けましょう。
※自然な音を出すには、楽器の調整はもちろんのこと、自然に演奏できるセッティングが重要になります。練習を始める前に、自分のセッティングが自然に鳴る物か今一度チェックしましょう。→クラリネットの音色を良くするには?
ロングトーン練習方法
http://suipedia.com/contents/part/woodwind/clarinet/basicPractice/
ロングトーン練習はゆっくりとしたテンポで行います。♩=60くらいが好ましいです。自分が一番吹きやすいリードで演奏しましょう。
ロングトーン練習の前に、ブレストレーニングを行うと効果的です。よくブレストレーニングの時は、息をたっぷり吸うことができたのに、楽器を持つと、身体に力が入ってしまう人が多いです。
ブレストレーニングをしたときと同じように、自然体で楽器を構えるようにしましょう。
自分が出したい音色をイメージし、息を深く吸い、楽器に息を吹き込み音を出します。息を吸うときに、首回りや肩、腕などに余計な力がかからないように自然体で行いましょう。
息は、遠くにあるロウソクの火を揺らすように、速いスピードで楽器に入れます。(音域によって、息のスピードは若干異なります。)音が揺れないように、音をよく聴きながら楽器を響かせます。8拍間息の流れが止まらないように、常に息を楽器に流し入れます。この時に口回りに余計な力が入らないようにしましょう。
4拍で息を吸う→8拍伸ばす→4拍で息を吸う→8拍伸ばす・・・このサイクルで呼吸をしているかのように行います。
よくこの口の形じゃないといけない、と思い込んで口回りの筋肉をガチガチにしている人がいます。それだと、音を出すことができても、音色をコントロールすることが難しいです。自然な呼吸、自然な音を奏でるうちに、自然とよいアンブシュアが出来上がります。
なので、あまり意識しすぎないで息を優先して流し、楽器を鳴らしていきましょう。(もちろん、まったく意識しないのは×。口回りや身体の状態、自分の音には常に気を配るようにしましょう)
練習のポイント
- 音のイメージする
- 深い呼吸を意識して、楽器を充分響かせる
- 身体に力を入れすぎない。自然体を心がける。
- 自然に楽器を鳴らす。口回りを硬くしすぎない。
- 自分の音をよく聴く
まとめ
いかがでしたか。
初心者は、リードや楽器の状態、奏法などわからないことだらけだと思います。本当は一度レッスンを受けて、上手な人に聴いてもらうのが一番ですが、難しい場合もあると思います。
初心者に一番意識してほしいことは、自然に息を入れて、自然に鳴らすことです。
息を最優先にして、息のスピード(圧力)で音を出すことを覚えれば、タンギング練習やスケール練習に繋げることができます。
よくタンギングで躓く方は、息の圧力が足りないこと(仕掛けの問題の時もある)が多いので、初めの段階で、楽器を鳴らす癖をつけて、次のステップに進めるようにしていきましょう。