【クラリネット】柔らかい音・丸い音

 みなさんこんにちは。今回はクラリネットの音色についてのお話です。皆さんは普段楽器を演奏する際に、どんな音色をイメージしていますか。硬い音、柔らかい音、丸い音、明るい音柔らかい音、といった具合に人それぞれ奏でたい音色は違うと思います。

求められる音色

音楽は抽象的です。「ここはもっと柔らかく吹いて」とか「もう少し落ち着いた音色で、角の立たない丸い音色」など抽象的な表現を要求され、演奏者は要求された表現、音色を奏でます。ですが実際問題、イメージをするだけで音色を柔らかくしたり、丸い音にしたりできたら苦労しませんよね。

中学校や高校の吹奏楽のクラリネットの子に、柔らかくて丸い音を出せるようになるにはどうすればいいかと質問されます。僕は、

「吹奏楽のような人数の多い編成だと自分の音が聴こえにくく、そのうえ大きな音を要求されるから息を吹き込みすぎてしまい音が暴れてしまう。いつも練習している通りに楽器を鳴らしてあげれば、充分響いてくれるし、クラリネットらしい柔らかくて丸い音なるよ」

と答えます。どの楽器にも共通していることですが、演奏する時に大切なことは、いかに自然体で演奏できるかです。大きな音の中にいると自然に大きな音で吹いてしまうのですが、その時にいつも以上に身体が硬くなってしまい、楽器が響かず硬い音色になってしまいます。

柔らかい音・丸い音を奏でたい時は、常に自然体で楽器を充分に響かせましょう。クラリネットは、木管ならではの柔らかく暖かい音色の楽器です。たくさん響かせることで、クラリネット本来の柔らかい・丸い音色を奏でることができます。

音色に困ったら、先ずしっかり楽器を響かせることに意識を向けましょう。

より柔らかい・丸い音色にするには

楽器を充分に響かせるようになり、もっと柔らかい音・丸い音で演奏したくなった場合は、仕掛けを変えてみとよいです。特にマウスピースを変えると大きく音色が変わります。より柔らかい音・丸い音を求めるなら、ティップオープニング(※1)の広いマウスピースを使うと、比較的柔らかい音色になりやすいです。

例えば、僕が使っているVANDORENのマウスピースだとB40、B40Lyre、B45などです。ティップオープニングが広いマウスピースを使用する際は、柔らかいリードを使用すると良いです。ただ、このようなマウスピースはコントロールが難しいので、クラリネットを始めたばかりの方は上手く扱うことは難しいので注意が必要です。

仕掛けを変えたら、自然な息をマウスピースに流してみましょう。リードが自然に振動し息が流れることで、より柔らかく・丸い音を奏でられると思います。


  • ティップオープニングの広いマウスピースを使用する
  • 柔らかいリードを使用する
  • 楽器よく響かせる(力まない!)


    ※1・・・リードの先端からマウスピースの先端までの隙間の幅

まとめ

クラリネットの音色は、ほぼ仕掛けで決まるといっても過言ではありません。ただ、どんな仕掛けにしても、自然に楽器を鳴らすことができなければ演奏に繋げることはできません。身体が力んだり、乱暴な息使いのままでは柔らかい・丸い音で演奏することは難しいです。常に自然体を心掛けて楽器を響かせることを優先にして音色を作っていきましょう。

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