【クラリネット】大きな音を出すには
みなさんこんにちは。吹奏楽でオーケストラのヴァイオリンのような役割を担い、主旋律を多く担当するクラリネット。吹奏楽では、クラリネットの音色がバンド全体の音色を決めます。編成が大きくなればなるほど、他の管楽器の人数も増えるので、クラリネットを演奏する人数を増やす必要があります。
ですが、都合上クラリネットの人数を確保できない場合があります。本当はクラリネットパートの音色や音量に合わせてバンド全体のバランスを整えるのが基本ですが、人数が少ない場合は一人一人が大きな音で吹かないとバランスが取れなくなってしまいます。
クラリネットの音量の限界
クラリネットは、トランペットやホルン、サックスのような大きな音を出すことはできません。そのことを理解しておかないと、無理やり鳴らそうとして、リードを噛んだり必要以上に息を吹き込んだりしてしまい、音色が潰れてしまいます。また、曲の表情もつけにくく、響きが減り、むしろ音量が小さくなってしまいます。
なので、無理に鳴らさないように注意しましょう。
クラリネットで大きな音を出すには
大きな音を出すために必要なこと
- 楽器調整
定期的にクラリネットを調整にだしていますか?バランスを整えてもらうだけで、楽器も響くようになりますし、音色や音程が改善されます。 - マウスピースの状態の確認
マウスピースは消耗品で、長く使うと軽い響きになっていきます。リードが軽く、音が詰まるように感じてきたら、マウスピースの替え時かもしれません。マウスピースを替えるだけでも響き方が変わります。同じモデルのものでも個体差によって吹奏感、音色や響きが違うので、選ぶ際は気を付けてください。 - リガチャーの状態の確認
リガチャーはリードの振動を伝える大切な部品です。息を入れた時に音が暴れたり、音色が潰れてしまわないものを選ぶようにしましょう。息を入れた時に、自然に反応して、自然に息が流れるものがよいリガチャーです。 - リードの状態の確認
使用しているリードは、自然に反応してくれますか?硬すぎたり柔らかすぎるリードでは、きちんと楽器を響かせることができません。自分にあったリードで演奏しましょう。
このように、クラリネットで大きな音を出すには、リードを効率よく振動させ楽器を響かせる必要があります。演奏する仕掛けが重要になるので、自分に合った仕掛けかどうか、確認してみてください。(クラリネットの音色を良くするには)
気を付けたいこと
大きな音を出すだけなら、ティップオープニング(※1)の広いマウスピースを使い、柔らかいリードを使えば比較的に大きな音を出すことができます。たっぷり息を吸い、楽器に充分な息を流すことで、響きをもった音色を奏でることができるでしょう。
ですが、音楽は決して爆音大会ではなく、大きな音を出せればよいという訳ではありません。(大きな音で吹けるに越したことはないですが。) 大切なのは、音を自在にコントロールして、求められている音色や自分が奏でたい音楽を奏でることです。音量にこだわりすぎないようにしてください。
※1…マウスピースの先端から、リードの先端までの隙間の幅。
まとめ
大きな音や小さな音、硬い音や柔らかい音といった具合に、音のコントラストを見せることが音楽を表現をする上で大切なことです。大きな音を出す技術は必要ですが、前後の音色に変化をつけて大きな音で吹いているように聴かせる技術も必要です。
自分が出せる音量や音色の幅を理解して、しっかり楽器を響かせていきましょう。