吹奏楽部を上手くまとめる お悩みの先生方へ
みなさんこんにちは。毎日楽しく音楽していますか。指導先の顧問の先生方によくあるのが、「音楽の経験があまりないのに吹奏楽部の顧問になってしまい、どうしたらよいかわからない」「音楽大学出身だけどピアノ専科なのに吹奏楽部の顧問になってしまった。大人数をどうまとめていけばいいかわからない。」「初任で吹奏楽部を持ちました。何をどうしたらよいかわからない」といったお話を聞きます。
どの先生方も、演奏指導や部員たちをまとめるのに一苦労しているそうです。
吹奏楽部は他の部活動と違って、人数が多い上にそれぞれ異なる楽器を演奏します。
そのため、指導するにあたり各楽器の最低限の知識と、曲をまとめる為の音楽知識が必要になるのでとても大変です。それだけではありません。
一人ひとりが楽器を演奏し、音楽を奏でる。誰かが欠けてしまっては音楽を奏でられません。
各楽器の生徒も見切れないし、運営も大変。特に初任の先生は、わからないこともわからないといったこともあるかと思います。
今回はそんな悩める吹奏楽部顧問の先生方のために、吹奏楽部を上手くまとめ、指導、運営していく例をご紹介したいと思います。
吹奏楽部の現状を知ろう
吹奏楽部(クラブ)を運営するにあたって、初めにやらなければならないことは、吹奏楽部の現状を知ることです。特に初任の先生はいきなり現場に放りこまれると思うので、現状を知り、状況を整理する必要があります。
- どのような目標、意識で活動を行っているか(県大会出場を目指す、コンクールなどの結果を気にせず、とくに目標なくメンバーとじゃれあう、などなど)
- どのような練習を行っているか。
- 年間行事予定を把握すること
- お世話になっている楽器屋さんの情報
- どこまで保護者の方が運営に携わっているか(日々の練習のお手伝いや本番の楽器運搬の際の車出し等・・・)
- 学校の楽器の状態
これらを把握して、運営に努めましょう。情報はとても重要です。もしわからないことがあれば、前任の先生に聞くなどしてわからないことをなくすようにしましょう。
生徒とのコミュニケーション図る
吹奏楽部を上手くまとめるのに一番大切なことは、やはり子供たちとのコミュニケーションを図ることです。部活動は生徒が主体となって行うものです。
子供たちが自分たちで決めて、自分たちで行動することが教育の一環であり、価値のあるものなのです。
子供たちが間違った方向に行かないように、私たち教育者が導く必要があります。
また、子供たちが安心して活動できる環境を作ることが大切です。そのためには、暖かい声かけをしたり、時には他愛のない会話でお互いを知ってもらうことがよいのではないでしょうか。
とはいったものの、実際の教育現場は多忙を極めており、顔を出すにも部活動の終わり頃になってしまい、子供たちと触れ合う時間が減ってきているのが現実です。
なので、幹部の人たちと連携を密にして子供たちが、どのような活動をしたかわかるようにしましょう。
目標を立てさせる
新学期活動初日、兎にも角にも目標を立てさせましょう。生徒たちを集めて、この団体をどのような部活にしたいか生徒同士で話し合いをしてもらいます。
- コンクール県大会出場!
- 定期演奏会でいい演奏がしたい
- 仲の良い、明るく楽しい部活にしたい
- みんなで協力できる部活にしたい
- 一生懸命練習できる部活にしたい など
例えば、事前に部活の幹部(部長、副部長、いれば学指揮)を呼び出し、あらかじめどのような目標、活動をしたいか、そのために努力しないといけないことを問いかけておきます。
幹部たちが意見をまとめた後、部員たちを集めたのち、幹部主体で生徒たちだけで話し合いをさせます。(先生は話の方向がそれないように見守っていてください)
このとき、年間予定を配布しておき、生徒たちが見通しをもって活動目標を立てられるようにしましょう。生徒たちの中で目標がまとまったら、その目標を達成するために部として努力しなければいけないことをまとめさせます。
生徒の話し合いが終わったら最後に先生がまとめましょう。
生徒たち一人一人目は的意識(上手く演奏したい、こんな部活にしたい等)をもって部活動をしています。しかし、全体になるとどうしても意欲が下がってしまいます。
このような話し合いを設けることで、子供たちの意欲を引き出すことができます。
けっして先生が押し付けるのではなく、子供たちがみんなで決めるようにしましょう。
目標を決め練習開始!の前に
学校で使用している楽器の状態を把握しておきましょう。演奏技術の上達は、楽器の状態に大きく左右されます。生徒が吹きにくそうにしていたり、明らかにおかしい時は、楽器屋さんを呼んで点検してもらいましょう。
定期的に生徒が一人で演奏している音を聞いてあげることが大切です。講師の先生やOBの方等がいる場合は、演奏に支障がないか見てもらうとよいです。
先生・生徒が必ず覚えること
部活動という一つの組織で、規律や礼儀、社会性、人間性が育ちます。生徒の自主性を尊重したいところですが、まず絶対に覚えさせる、先生が覚えなければならないことは、楽器の扱い方です。
楽器はとても高価なものですし、丁寧に扱わないとすぐに壊れてしまいます。
楽器の修理にはお金がかかりますし、扱い方が悪くて、毎回楽器屋さんを呼んでいては時間もお金も勿体ないです。
なので、楽器の扱い方を先ず学んで、各パートリーダーに正しい楽器の扱い方をマスターさせましょう。
楽器の置きかたや置く場所にも気を使いましょう。不安定な場所に置いていませんか?動線に楽器を置いていませんか?学校は人や物が多いところです。
その昔、イスの上に生徒がクラリネットを置き、その上にイスが落ちてきて楽器が一回転した事件がありました。
何があるがわからないので、置いても絶対に大丈夫な場所に正しく置くようにしましょう。吹奏楽連盟などが楽器別講習会などを行っているので、参加してみるのもよいかと思います。