【クラリネット】高音域のコツ うまく出すには

みなさんこんにちは。

今回はクラリネットの高音域の出し方についてです。高音域(アルティッシモ音域は)特性上、音が細く鋭く抜けやすい、音程が不安定になりやすい音域です。

よく「高音域を丸く吹きたい」、「高音域を太い音色で吹きたい」と相談を受けます。これらの問題は、リードや吹き方を変えるだけで改善することができます。

※楽器の状態は万全の前提でお話します※

息がきちんと入るリードを使う

 高音域を丸い音で演奏するには、息がしっかり入り、高音域がぶら下がらないリードを選ぶ必要があります。

選び方は、第3間のドの音からC durのスケールゆっくり上行して、ラ シ ド レの音程、音色が下がっていないかよく聴きながら確認してください。

硬すぎるリードだと音が出しにくく、柔らかすぎるリードは、音程が下がりやすく音が詰まりやすいので、バランスがよいものを選んでください。

マウスピースの個体差によっても、音色、音程、発音、高音域の演奏のしやすさに影響します。明るい音色のや、暗い音色のものもあります。リードを選ぶときは、マウスピースにあったリードで選びましょう。(バンドレン用のクラリネットマウスピースのモデルリストになります)

ある程度鳴るリードを選んだら、次は奏法の問題になります。

何もしないで音を出す

 クラリネットという楽器は、息をそれほど入れなくても音が鳴るようにできています。クラリネットはppが美しく、耳を澄まさないと聞こえない様な弱奏が得意な楽器です。

少量の息で音を出せるのに、自分の音が聞こえにくい環境で長い期間吹いていると無意識に息をたくさん使ったり、身体が力んでしまいがちです。

この状態では、自然な演奏ができませんし、クラリネットの経験が浅い方だと奏法が安定しにくいです。音色が細くなったり、硬くなったりする原因は、この力みによるものです。

では、自然な奏法で演奏するためにはどうしたらよいでしょうか?

それは、音を出す時に、何もしないことです。

クラリネットを演奏しているとき、いろいろなことを考えていると思います。いい音を出そうと考えたり、明るい、暗い音色で吹こうと考えたり・・・

演奏する時にいろいろ考えることはよいことなのですが、イメージをしすぎるあまり、無意識に余計な力が入っていることがあります。この余計な力を取るために、

何も意識しないで音を出す練習をしてみましょう。

この練習をすることで、口回りの筋肉や顎の力、口の中の空間が安定するようになり、息がスムーズに流れることで、楽器が響くようになります。その結果、高音域が安定するようになります。

練習方法

  1. 初めにクラリネットをゆっくり口元に近付けて、マウスピースをくわえます。この時に、頭が前に出ないように気を付けてください。あくまで、クラリネットを口元に近付けるようにします。
  2. マウスピースをくわえたら、アンブシュアを意識せず、呼吸をして軽く楽器に息を流します。この時に音が鳴らないようにしてください。息を流す時に軟口蓋に息をあてる(息の方向を上向きにかえる)イメージで練習しましょう。
  3. 上手く息を流せるようになったら、自分が吹きやすい音を出してみましょう。楽器を吹くのに充分な呼吸をして、音を出します。

    この時に軟口蓋に息をあてるイメージを忘れず、アンブシュアを意識しすぎないようにしてください。あくまで、先ほど2で練習した息の流れに意識を向けてください。

    大げさな話、軟口蓋に息をあてる感覚と息の流れだけ意識してもらえれば、本当になにも考えず音を出すだけで大丈夫です。

    この1~3を繰り返し練習してみてください。

    この練習を繰り返していくと、余計な力を入れなくても楽器を鳴らすことができるようになります。ただ、このままだとまとまりのないだらしない音になってしまいます。顎の力でリードを押さえつけるのではなく、口の両端を微笑むように少し引くようにアンブシュアを意識します。

奏法が安定してきたら、同じ感覚で高音域を吹いてみてください。音も丸く太くなり、なにより楽に演奏できます。

大切なのは、マウスピースとリードの隙間を極力一定に保つことです。(噛まない)

まとめ

 クラリネットはリード楽器なので、リードの状態によって吹きやすったり、吹きにくかったりします。

多少のコントロールはできるのですが、楽器を始めたばかりで奏法が安定していない方は、鳴りにくいリードを吹き続けてアンブシュアが崩れたり、余計な力が入りがちになってしまいます。

その状態だと高音域のような不安定な音域を演奏することが困難になります。本当は簡単に音が鳴るのに、余計な力を入れて、頑張って吹くのはもったいないです。

ぜひ、参考にしてみてください。

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