【クラリネット】 リードの唾の音を無くすには
みなさんこんにちは。音楽を楽しんでいますか?だんだん夏の空気から秋の空気へと変わってきましたね。
台風の影響で気温や湿度の変化が激しい時期は、体調も変化しやすいですし、クラリネットの調整の状態も変化してしまいます。
体調がおかしいなと思ったら病院へ、楽器の調子がおかしいなと思ったら、楽器屋さんに行って調整してもらいましょう。
さて、クラリネットを吹いていると、たまにじゅるじゅるといった雑音が入ってしまうことがあります。雨や気温が低い日に起こりやすいのですが、これはリードの裏に付着した唾液が原因です。
初心者の方はまだクラリネットに慣れていなくて、口の中に入れた時に唾液がたくさん出てきてしまうのはわかります。
しかし、ある程度慣れてきた方でも唾が溜まってしまうことがあります。せっかく気持ちよく演奏しているのに、じゅるじゅると鳴っていたら集中できませんし気になりますよね。
今回はそんなリードの唾対策についてのお話です。
なぜリードに唾が付着するのか 原因と対策
- マウスピース、楽器が冷たい
マウスピースや楽器が冷たいと、暖かい息を入れたときに含まれる水蒸気が水滴に変わりることで、リードに唾が残りやすくなります。
これは、マウスピースや楽器を温めることで解決することができます。部屋の温度や湿度に気を付けてみてください。ただ、夏の場合でも、冷房が強すぎると起こる場合があるので注意が必要です。 - タンギング時のリードに触れる舌の位置が悪い
タンギングの時に、リードに触れる舌の位置が先端から遠いと、リードの振動を止めるのに舌の力を大きく使います。
この時に舌がリードに触れる面積が多くなり、唾液が多く分泌されマウスピース内に唾がたまってしまいます。
タンギングはリードの先端に近い位置に触れたほうが、少ない力でリードの振動を止められ、発音が明瞭になります。
普段からリードの先端に触れるように心がけましょう。 - 息の圧力が足りなくて、リードに付着した唾を吹き飛ばせない。
mfやfで演奏するときは、息をたくさん使うため唾を吹き飛ばせます。
しかしpやppのような弱奏部で演奏するときに、息の量ではなくマウスピースを噛むことでマウスピースとリードの隙間を狭めてしまうと、息の通り道が減り、リードに唾が付着しやすくなります。
正確には、マウスピースを多少は噛むのですが、リードの振動を抑えるときに噛む力に頼りすぎてしまうと、音程が上ずるだけでなく響きも失ってしまいます。
弱奏部でも響きのある音を作りだす為には、深い呼吸をして音をしっかり支える必要があります。ほとんどの人が弱奏部を演奏するとき、身体に力が入っていてガチガチになっています。
この状態だと、演奏するのに必要な呼吸を行うことができません。呼吸のエクササイズをして、どんな状態でも息を身体に取り込めるようにしましょう。
→(クラリネットの音色を良くするには)
そうすることで、唾の溜まり具合を軽減することができます。 - リードが硬すぎる、柔らかすぎる場合
息を入れたときに、自然に反応するセッティングで演奏するようにしましょう。
硬すぎたり、柔らかすぎたりすると、自然なリードの振動、息の通り道を確保できないため、リードに唾が溜まりやすくなります。 - 楽器の調整がよくない
冒頭の気候の話と関係があるのですが、クラリネットは気温や湿度の影響を受けやすい楽器です。例えば、タンポが水分を含んで膨らみ、バランスが崩れるという話はよくあります。バランスが崩れた楽器は鳴りにくいため、充分な響きを得ることができません。
楽器が響かないということは、リードの振動を得ることができないということです。
リードが振動しなければ、唾も溜まる一方です。この状態だと、何をしても問題は解決できません。
無理をして演奏すると無駄な力が入り、あまりいいことはありません。思い悩む前に楽器屋さんに行って、調整してもらいましょう。
まとめ
いかかでしたか。
どんなにきれいなフレーズでも、唾のじゅるじゅる音を出したら全てが台無しになってしまいます。この問題は、充分な呼吸と楽器の調整がよければほとんどの場合解決できます。
それだけ、リードが正しく振動する状態を作ることは大切ということです。(もちろんリードも)
僕の場合、発音などが上手くいかないと、リードがおかしいのかなと思い、新しいリードの箱を開けて選んでも全く解決せず、
‟きっと自分のアンブシュアや息の入れ方の問題なんだ…”と思い悩むことがよくあります。
結局、調整に出したら調子が戻ることがほとんどです。毎日吹いていると、楽器の変化やリードの変化などに気付きにくいことが多いので、特にこの時期は、なにかおかしいなと思ったら、早めに楽器屋さんへ行くようにしましょう。