【クラリネット】音が詰まる?原因と対策!

 みなさんこんにちは。日ごとに暑くなり、夏の訪れを感じるようになってきましたね。

木管楽器、弦楽器は湿度に敏感なので、気を付けていきたいですね。

今回はクラリネットの音が詰まる原因と対策についてお話したいと思います。

音が詰まるってどういうこと?

クラリネットの音が詰まる?原因と対策! 音が詰まる(音を積む?)

 みなさんは自分の吹きこんだ息が音に変わらないといった感覚になったことはありませんか?

音がきちんと響かなかったり、大きい音がでなかったりする時こういった表現を使います。

音が詰まって自由に演奏できない。吹いていて苦しいし、吹きにくいでいいこと何もないですよね。

この原因はどこからきているのでしょうか?

 音が詰まる原因は、楽器・リード等の問題と、吹き方による問題の2つに分けることができます。

この2つのバランスが悪いと音の詰まる原因になってしまいます。

音が詰まる原因と対策①(楽器・リード等)

クラリネットの音が詰まる?原因と対策! 楽器・リード

 たくさん息を吸って楽器に息を吹き込んでも、セッティングが悪かったり、楽器の状態がよくないとクラリネットは響いてくれません。

クラリネットがきちんと響く状態でなければ音の詰まりの原因になってしまいます。

今一度マウスピース、リード、リガチャー、楽器の調整などの状態をチェックしてみてください。

  1. 楽器の調整が万全でない
  2. マウスピース、リガチャーが消耗している
  3. リードにコシがない
  4. マウスピースとリードの相性が悪い

1.楽器の調整が万全でない

 クラリネットは気温や湿度の変化に敏感です。

キーが曲がっていませんか?タンポがきちんとトーンホールを塞いでいますか?常に自然に鳴るよう、定期的に楽器屋さんなどで見てもらいましょう。

2.マウスピース、リガチャーが消耗している

 マウスピース、リガチャーは消耗品です。

マウスピースは吹いていくうちに、振動で少しずつ削れて消耗し、響きが軽くなります。

少し硬めのリードを使うか、新しいものに変えてみましょう。

同じように、リガチャーも使い続けると消耗していきます。
リードの振動を楽器に伝えられなくなるため、響きが軽く、開いた音になりやすくなります。

このようなリガチャーは、音のコントロールがとても難しいです。新しいリガチャーを購入することをお勧めします。

吹き比べたらわかるのですが、とても吹きやすく感じると思います。

3.リードにコシがない

リードにコシがないと、息の圧力に耐えることができず音が詰まってしまいます。

リードは吹きやすいもので構いませんが、コシがあって音程・音質のよいものを選びましょう。

4.マウスピースとリードの相性が悪い

マウスピースに対して柔らかすぎるリードを使うと、息の圧力に耐えきれず、音が詰まってしまいます。

逆に硬すぎるリードは音を出すのに一苦労で、表現することが難しいです。相性のよいものを選らぶようにしましょう。(クラリネットの音色をよくするには)

音が詰まる原因と対策②(吹き方編)

クラリネットの音が詰まる?原因と対策! 吹き方

 
上記のように楽器やリード等の問題で音が詰まってしまう原因になりますが、吹き方によっても音が詰まる原因になります。

吹き方の問題で音が詰まる一番の原因は、必要以上に口や顎に力が入り、リードの振動を妨げていることです。

クラリネットはリードが振動することで音が鳴る仕組みになっています。

リードが振動するのに必要最低限の息が入っていれば音が出るのですが、必要以上に力んでしまうとマウスピースとリードの間の息の通り道が狭くなってしまいます。

そうすると息の入る量が減るだけでなく、リードを必要以上に抑えてしまうことで振動する面積が減ってしまいます。

その状態で楽器を鳴らそうとすると、口周りや顎の力でリードを噛んでしまい、鳴らなくなり、また力んで・・・といったループに陥ってしまいます。

 この問題を解決するには、口や顎の力だけに頼るのではなく、息の流れを先行させて演奏する必要があります。
 
 音がよく響いているときは、口や顎が息に合わせて自然に制御されているときです。

調子がいいときって何でも吹けてしまうような感覚になりますよね。

それは息に合わせて口と顎の力を制御できているからなんです。

息を先行させると、自然に力が抜けて理想的なアンブシュアになります。

この自然な状態がとても大事で、そのための練習方法を紹介したいと思います。

練習方法!

  1. 出したい音の指使いにします。そして息を充分に吸い音を出さずに息を勢いよく出します。

    この時、マウスピースをくわえるだけで、アンブシュアを作らないように注意して下さい。

    上前歯と下唇が軽くリードに触れる程度で大丈夫です。(この時うっすら音が出てしまっても大丈夫です)
  2. 息を勢いよく出す感覚がわかってきたら、さらに息を勢いよくだし音を出してみましょう。

    そのとき無理にアンブシュアを作らず、自然に口が閉じてくるので任せてしまいましょう。

この二つを繰り返し練習してください。

ポイントは口や顎の力を抜いて任せてしまうこと!

繰り返し練習すればわかると思いますが、息を勢いよく吹き込むと自然に口が閉じます。

何もしなくても自然と息に合ったアンブシュアになります。 

音程が上ずり、息が詰まったり響きが止まっていたりする感じがする時は、口を締めている時です。

逆に音程が下がり、音が開いている時は息の量が多い時です。上手くいくと音色が太くなり、音程が安定し息が通るようになります。

よく自分の音を聴きながら練習してみてください。

まとめ

 音が詰まる原因を楽器・リード等の問題と吹き方の問題で説明しました。

これらはとても難しい問題で、どちらかに問題があると自由に演奏することができません。
 
 楽器の状態が悪いままだと、どんなに良いマウスピースやリードを使っていても、響かせることができません。

また、その状態に慣れてしまうと、状態の悪いクラリネットにあった奏法になってしまうので、注意が必要です。
 
吹き方についても触れましたが、楽器が自然に鳴る状態を維持できれば、自然に息をいれることができますし、自然にアンブシュアが安定してくると思います。

もちろん噛んで楽器の響きを止めないようにする意識は必要です。 

  • 楽器の状態に常に気をつかう
  • マウスピース、リガチャーが消耗していないか確認する(リガチャーは意外と気づきにくいです)
  • マウスピースに対して相性の良いリードを使う
  • 息を先行させて、アンブシュアを楽にする


これらに注意して少しずつ練習してみてください。

二つの問題が解決すれば、きっとよい演奏ができると思います。

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