ソルフェージュとは!音楽の基礎練習

 

 皆さん、ソルフェージュという言葉をご存知でしょうか?

ソルフェージュとは、音感や読譜、楽典、リズムといった、音楽を演奏するのに必要な能力を訓練することをいいます。

先生が弾いた音を楽譜に書き起こしたり(聴音)、楽譜をみて音名を歌ったり(視唱)、楽譜に書いてあるリズムを手で叩いたりして、音感や読譜の能力を養います。

今回はソルフェージュについての簡単なお話と、楽器練習の前にできる、演奏に役立つソルフェージュの練習方法を紹介します。

なぜ、ソルフェージュをするのか

ソルフェージュ

 実は、楽器練習をたくさんして、演奏技術を磨いても、よい演奏ができるわけではありません。

正しく楽譜を読み取り、音楽のイメージを明確にできなければ、間違った音を弾いているのに気付かない、アンサンブルの時に演奏が合わない(音程やリズム、フレーズなど)ことにつながります。

ソルフェージュの目的は、「楽譜を中心とした音楽理論を実際の音に結びつけること」です。

楽器を使った練習を技術練習とするならば、ソルフェージュは音楽の基礎練習です。音楽を演奏するためには、音楽の基礎を学び、理解することが重要です。

ソルフェージュ能力が高ければ、どんなジャンルの音楽でも応用が利くようになります。

特にアンサンブルのときは周りの人の音を良く聴いて、タイミングやフレーズ、音程を合わせることが大切です。

よりよい演奏をするために、ソルフェージュ能力を高めましょう。

 ソルフェージュを続けると、大きく分けて四つの効果があります。

  • 正確なリズム、音程で演奏できるようになる。
  • 音に対する感覚が養われる。
  • 楽譜を見て音楽をイメージできるようになる。
  • 初見能力が上がる。(新しい楽譜を一瞥して、即座に弾くこと)

それでは、お家でできる演奏に役立つソルフェージュの練習方法を紹介します。

自身が今練習している楽譜で構いません。実際にやってみましょう。


1.拍を感じる

メトロノーム 拍を感じる

 始めに、メトロノームをゆっくりなテンポで鳴らして、片手でメトロノームに合わせて拍をきざんでください。(右手で太ももを叩いたり、ペンで叩いたり)

それができるようになったら、口でリズムを歌ってください。(音程はいりません)

2.楽譜を読む

楽譜を読む

 
 次に、絶対に読み間違えたり、噛んだりしないテンポで、片手でメトロノームと同じ速さで拍を刻みながら、階名(音階各度の呼び名。ド、レ、ミ、ファ、ソ、ラ、シ)で読んでください。

ゆっくりなテンポから始めて、自身が演奏したいテンポで読めるようになるまで繰り返し読んでください。


※音程はいりません。まっすぐメトロノーム(自身の手で刻んでいる拍)に合わせて読んでください※

3.歌う(表現)

歌う

 上記のことができるようになったら、メトロノームを鳴らし、片手で拍を刻みながら階名で、音程をつけて歌っていきます。(この時にピアノやキーボードをお持ちの方は弾きながら音程を取ると効果的です。音が高かったり、低くてでない場合は上げ下げしてもらっても大丈夫です。)
  
ゆっくりなテンポで楽譜に書かれている強弱記号(ピアノやフォルテ)や発想記号通りに歌う練習をしてください。


 上記三つの練習をした後に、楽器で演奏してみて下さい。

おそらく、自分が出している音がよく聞こえたり、テンポ、リズムが正確に演奏できたり表現がより豊かになっていると思います。

吹奏楽や小編成のアンサンブルなど、実際に他の人と一緒に演奏してみてください。ソルフェージュの効果をより実感できると思います。

まとめ

 いかがでしたか。今回はソルフェージュについて紹介しました。

 僕自身の経験ですが、大学の楽器を使ったソルフェージュの授業で、金管アンサンブルが上記の練習をする前と、した後の演奏を聴き比べてみたところ、演奏のクオリティが格段に上がっていて、演奏者自身も驚いていたのを覚えています。

この授業のおかげで、演奏時に楽譜を読んでいるつもりが、きちんと読めていないことに気づくことができました。(意外ときちんと読めてない人が多いです)

 ソルフェージュは訓練すればするほど身に付きます。自身の練習している曲を使えば、すぐ楽器の練習につなげることができるので、ソルフェージュの訓練と曲の練習を効率よく進めることができます。

楽器練習の前のちょっとした時間を使って、ぜひ練習してみてください。


 














※この練習は、楽器の演奏技術が上がるわけではないので、楽器練習はきちんとしましょう!

 

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